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TRPGをやりたい!

TRPGのトビラをひらこう!

【クトゥルフ神話TRPGリプレイ】忘却の結末【part.15】

【前回のあらすじ】

十二神社の神像に触れると、夢の大間々に移動してしまう。はしゃぐハルカとともに、オコジョを追いかけた先に待っていたのは、狐の姿に化けたニャルラトホテプそのものだった。

その奇妙な力によってハルカと引き離され、ホテルで目覚めた伏原は、枕元に一冊の魔道書を発見する。そこには、シュブ=ニグラスと呼ばれる豊穣の神にまつわる知識が書かれていた。

魔道書を読み終えた伏原は、滝原とともに、再び十二神社へ向かう。

 

 

 

恨みと焦り、その先で

KP「というわけで、十二神社に到着したところからシーンを始めましょうか。」

伏原「棒がハルカちゃんにとられちゃってるのが心残りだなぁ。」

KP「ふふっ。まぁ余計なことをするからですよ、としか。」

伏原「とにかく、出たとこ勝負です。たぶん、ここからが本番ですから。」

KP(ここからのマスタリングは気が重いぜ…。)

KP「では、あなたが到着すると、先に滝原さんが到着していますね。」

伏原「お待たせしました。早速行きましょう、と言いたいところですが、先に決めておかなければならないことがあります。」

滝原「いえ、その必要はありません。とにかく、行って、経津主神を殴り飛ばす。そして、可能なら、あのシュブ=ニグラスとかいうやつを叩きのめす。そして、ハルカを開放して、生還する。それだけですよ。」

伏原「…いえ、現実的じゃありません。ハルカちゃんを取り戻す必要はありますが、神々に戦いを挑むのは無謀すぎる。」

滝原「しかしッ!わたしは、あの憎き経津主神やシュブ=ニグラスのために、人生を汚されてしまったんだ!いま目の前に、絶好のチャンスが転がっていて、みすみす逃せるわけがないでしょう!」

伏原「…キーパー、自分の生存を前提にすれば、この人は見捨てざるを得ないかな、と思うんですけど。」

KP「ほう、いいんじゃないですか。たしかに、ちょっと執心しすぎているみたいですしね。」

伏原「ハルカちゃんを保護するのは伏原一人で十分です。」

伏原「わかりました。滝原さん、ただ、冷静になってください。勝機がなければ、無駄な戦いは挑まないこと。そのくらいの冷静さは、持っているはずです。」

滝原「…わかりました。では、行きましょう。」

KP「最終決戦でしょうけど、滝原さんに像を操作させますか?」

伏原「いや、これは、伏原が操作しないとダメでしょう。像の下顎を触りますよ。」

KP「では、像の口が閉じ、反対側が開いて、あなたたちは目眩に襲われることになります…。」

 

 

現代に蘇る鬼退治

KP「正気度を1、MPを2消費してください。あたりを見ると、あなたは再び、夢の大間々と思しき場所に立っています。」

伏原「あたりになにか異常はありませんか?」

KP「ありますね。」

伏原「え!?なにがおきてるんですか?」

KP「オコジョを抱えたハルカちゃんが驚いた顔をして二人を見ていますよ。」

伏原「なんだ…無事だったんですね。」

ハルカ「お兄ちゃん、どこに行ってたの?」

伏原「気づいたらホテルに帰ってたんだ。きっとあの狐のせいだよ。」

ハルカ「よかった。急にいなくなったからびっくりしちゃった。」

滝原「狐って、なんですか?」

伏原「いえ、なんでもありませんよ。とにかく、まずは経津主神を探しましょうか。」

KP「と、あなたなが声をかけたところで、あなたたちはすでにその存在を知っている、奇形の人間、ツノの生えた奇妙な存在が、2匹、棍棒を持って歩み出てきますよ。まだ距離は20mほどありますね。すでに見慣れつつありますが、SANチェックをお願いします。」

SANチェック→成功 減少なし

伏原「これは…敵対的と考えたほうがいいのか…。」

伏原「ハルカちゃん、棒、ある?」

ハルカ「あるよ。…たぶん、経津主さん、怒ってるんじゃないかな…。おにいちゃん、気をつけて。」

KP「ハルカがそう言って、乳切棒を差し出してくれます。」

伏原「よし、戦闘の用意は整った。でも、下手に暴れたくもないし、声をかけてみます。『君たちは、鬼子かい?経津主神を探しているんだけど…。』」

KP「あなたがそう声をかけると、10mほどまで歩み寄っていた2匹の鬼が、唸り声をあげて加速し、大きく踏み出して棍棒を振り上げます。」

伏原「くそっ、やっぱり戦闘か!」

KP「戦闘です。敏捷順に行動します。鬼たちの行動から。」

 

〈戦闘描写〉

先に距離を詰めてきた鬼の一撃を、伏原は棒でいなして躱す。一方の滝原は、続くもう一匹の攻撃をかわすことができず、棍棒を腹部にもろに受けてしまう。落ちかけた意識をかろうじて保った滝原は、スタンガンを手にして、鬼に体当たりを仕掛ける。この一撃によって鬼に強烈な電撃が走り、一匹の鬼が膝をつく。

他方伏原と戦う鬼に、伏原の鍛え上げられた棒術が唸りを上げる。強烈な一撃で相手の肩を突き飛ばすが、その傷はみるみるうちに再生を始める。これを見て、伏原は継戦は危険と判断するが、その後ろから、少女がダイビング頭突きを試みる。これを鬼が回避したことで、ハルカを守りながら撤退するのは困難な配置に陥ってしまう。

鬼は再び棍棒を伏原に振りかざすが、伏原は素人の乱雑な攻撃に当たる男ではない。次の一撃で鬼の喉を捉え、バランスを崩したところに、ハルカの頭突きが炸裂し、あえなく鬼はその場に崩れ落ちるのだった。

二人が奮戦する横で、滝原は崩れ落ちた鬼にスタンガンをひたすら押し当て、その動きを制し続けていた。結局、伏原の持っていたロープで、二匹の鬼を縛ることにする…。この戦いが、伏原の対怪異戦における、初めての完全勝利であった。

 

 

無謀と勇敢

伏原「ふう…武道持っててよかった。そして相手が人型でよかった…。*1

KP「お疲れさまでした。滝原さんに応急手当しますか?」

伏原「はい、一応。」

〈応急手当〉ロール → 失敗 耐久回復なし

KP「残念。」

伏原「初期値から成長させたかったんですけどね。」

KP「回復させてあげたかったんじゃなくて?」

伏原「いや、NPCは死んでもいいんですよ。ハルカちゃん以外はね。」

KP「ひどいなぁ。」

伏原「自分の生存が第一です。なんなら壁にして、自分が逃げられればそれでいいんですから。」

KP「いやぁ、相変わらずの実利主義的プレイングですね。」

伏原「何をしたって、死んだら意味がありませんから。」

KP「さて、縛り上げていると、ただならぬ気配を感じますね。鬼達が歩み出てきたのとは別の方向からです。」

滝原「出たな、経津主神!」

伏原「真打登場ですか…。キーパー、先に言っておきますが、私は戦うつもりはありません。まず負けます。」

KP「なるほど。では、なんにせよ、まずはその姿を描写しましょう。体の全体は、もはや人というより鹿ですね。蹄のある四つ足で歩いていて、長く伸びた首の先に、赤い人面が無表情についています。そして、雄々しい立派な角が頭頂部左右から伸びています。しかし、最大の異常は、その首から背中にあります。そこには、複数の黒く霞んだ、モヤのような触手が伸びているのです。このおぞましい姿を見たあなたは、まずSANチェックをお願いします。」

SANチェック → 成功 減少1D3→2

伏原「ちょっと待ってください。成功したのに1D3?これ、かなりの大物ですよね?メタ的に言えば、上級の奉仕種族レベルじゃないですか?」

KP「さあ?」

伏原「たしか、下級の奉仕種族が集団でかかればなんとかなるレベルで、上級が一個小隊持ってくるレベルだった気がするんですけど。」

KP「なら、邪神は米軍持ってくるレベルですね。」

伏原「まぁ発狂したら元も子もないから、無駄でしょうけど。」

KP「と、ここで、あなたの頭の中に声が響きますね。それは頭の中で響いているにもかかわらず、どこか遠くから聞こえてくるようでもある、とても不思議な声です。」

経津主神?「お前はただ、義務を果たせば良い。」

伏原「経津主神ですか?私は戦うつもりはない。ただ、彼女をこの務めから解放して欲しいだけだ。」

経津主神?「その子には、在るべくして在る務めがある。それはお前にもまた然り。それに反することは、我々の定めることではない。」

伏原「しかし…」

経津主神?「お前が務めを果たさないというのなら、私は神の名においてお前を罰さねばならない。」

 

KP「…ここらへんで、ラノベの主人公みたいにかっこいいセリフ言ってみたらどうですか?」

伏原「お、いいですね。やってみます(笑)」

 

伏原「いや…務めは果たす。しかし、務めを果たして、それで終わり、というのでは、納得できない。それから、ハルカはどうなるんだ?また次の鬼子が生まれたら、それを迎えに行って、そして短い間だけ明るい顔をして、それでおしまいだっていうのか!」

経津主神?「それがその娘の定めだ。」

伏原「もしそれが、そんなクソみたいなものが、ハルカの定めだって言うんなら…私は…俺は…その定めごとぶっ飛ばす!」

KP「あれ?戦うんですか?」

伏原「あ、つい(笑)まさか、戦うわけないじゃないですか(笑)」

KP「全然かっこよくねぇ主人公だな、おい。」

 

 

Part.16へつづく

trpg.hatenablog.com

 

*1:通常、神話生物相手に武道による回避は無効