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【クトゥルフ神話TRPGリプレイ】肝試しのあと【part.20】

【前回のあらすじ】

無事に参拝を終えた伏原と佐々木だったが、神社を前にして、伏原が“何か”に操られてしまう。命からがら難を逃れた二人は、拘束の縄をほどくことなく、儀式の時間を待つのだった。

 

 

儀式の用意

KP「お待たせしました。東さんが、暗い、げっそりした顔をしたみなさんのところに現れます。」

伏原「そらそんな顔にもなりますわ。絶望ですよ、あんなの。」

佐々木「よく生き残ったもんですよ。」

東「みなさま、用意が整いましたので、こちらへ。」

 

KP「そう言って、東さんは移動を促します。」

伏原「さすがに儀式中は拘束を解かないと。まだ望美ちゃんは寝てるだろうから、自分たちで互いの縄をほどきますか。」

佐々木「そうですね。でも、私は片手が効かないので、先に斎藤くんに伏原さんを解いてもらってから、お願いします。」

伏原「というわけで、その順番で。」

KP「あ、斎藤くんまだ縛られてるんでしたね…。さすがに、望美ちゃんが頭の怪我には多少の手当てをしてくれています。あと、食事も望美ちゃんが与えてくれたようです。」

佐々木「ずるい!」

KP「斎藤くんの状態のどこに、妬むべき要素が!?」

伏原「では、二人で東さんについていこうと思います。」

東「おや。まだお一人は、ご挨拶をお済ませになっていないご様子で。神様のご機嫌を損ねてしまうやもしれません。どうぞ、ご参加はご遠慮いただきたい。」

佐々木「ああ、この人は元からその予定です。」

伏原「というか、そもそも解いてあげてませんし。二人でついてくって言ったでしょ?」

KP(斎藤くんへの風当たりが強すぎて泣ける!)

KP「では、二人でついていくことにしましょう。その途上、神主さんは次のように言います。」

東「実を申しますと、この儀式によって神様にお伺いを立てられますのは、一度に一人だけとなっております。もうひとかたには、そのお手伝いを願いたいと存じ上げます。できれば、女性の佐々木様にもご協力いただいた方がよろしいでしょう。」

佐々木「じゃあ僕が起こしに行っちゃおうかな♪ルンルン」

東「そう思いまして、お休みのところをお起こして、先に用意をしていただきました。」

佐々木「ちぃっ!」

東「それで…」

伏原「佐々木さんが先に儀式を受けます。」

佐々木「え?いいの?」

伏原「はい、いいですよ。僕はまだ、東さんを完全には信用していないので、佐々木さんが生き残るか、この目で見届けてからじゃないと、自分の生死を委ねられません。」

佐々木「いや、多分大丈夫だと思いますよ?」

東「では、佐々木様から、こちらの部屋に。伏原様はそちらの部屋に儀式用の服を用意いたしましたので、ご用意願います。」

伏原「わかりました。」

 

 

呪文の教授

KP「さてお二人。ここでそれぞれに、それぞれの呪文を教授されます。まず、佐々木さん。INT×5を目標にダイスロールをお願いします。」

INT×5ロール成功

KP「では、あなたは『さまよう魂』の呪文を習得します。おめでとうございます。今は東さんの補助があって、行使可能な状態です。シナリオ終了後、自分で研究することで、自由に使えるようになります。」

佐々木「それはどういう呪文なんですか?」

KP「ええと、いわゆる幽体離脱ですね。」

伏原「ほら!やっぱり!」

KP「一度使用すると、12時間、体から魂を分離して、自由に行動できます。ただし、精神力を1消費するほか、12時間後にはMPが残り1にまで減った状態で体に戻ります。」

佐々木「ほかの人に乗り移ったりは?」

KP「できません。そんな便利な呪文ではないんです。神主さんからも、あまり体から離れすぎないように、と忠告されますね。」

佐々木「了解です。」

 

KP「続いて、伏原さんもINT×5を目標にダイスをお願いします。」

INT×5ロール成功

KP「では、伏原さんは『悪霊退散』の呪文を習得します。位置が特定できるレベルで目に見える範囲の異形の存在を、POW対抗で排除できます。協力者は現在POWの半分まで、好きな値を、メインの行使者に貸与することができます。現在は、協力は可能ですが、行使はできません。シナリオ終了後、研究すれば行使も可能です。ただし、準備には1日かかります。」

伏原「それで、お手伝い、と。」

KP「何か疑問点は?」

伏原「POW対抗って、今回ずっと対抗に自動失敗しているあれと、POW(精神力)で戦うんですか?」

KP「そうなりますね。」

伏原「いよいよ勝ち目の低い戦いになってきたな…。」

KP「それから、東さんから伏原さんへの注意として、幽体離脱した人間の魂は、普通見えないそうなので、東さんが指示したところに何かがいる体で、呪文の詠唱をしてくださいとのことです。」

伏原「え?東さんには見えるんですか?」

KP「ええ。彼のPOWは人間を超えているので。NPC用の追加ルールを採用しましたから。」*1

伏原「なるほど。」

KP「では、はじめましょうか。」

 

 

夢蛭祓の儀

東「それでは、これより。夢蛭祓の儀を執り行いたく候。この者の御霊をここに呼びいだし、畏み(かしこみ)も畏みて、山神様の大御心をお伺い奉る。」

KP「あらかじめ寝かせられた佐々木さんの隣で、東さんがそう宣言します。東さんの後ろには、白を基調にした衣装に着替えさせられた伏原さんと望美ちゃんが座っています。」

佐々木「いよいよですな…。」

KP「東さんが御幣を振るうと、佐々木さんの意識がにわかに覚醒し、全身が浮き上がるような感覚を得ます。佐々木さんが目を開けると、まるで水中のような浮遊感の中、あなたの体がゆっくりと回り、辺りの光景が目に入ってきます。幣を振るう東さんと、その後ろで神妙な面持ちでその様子を見守る、よく見知った二人。そして、幣を振るう神主さんの目の前には、ほかならぬあなたの体が横たわっています。この光景を見たあなたは、ここでSANチェックです。」

SANチェック失敗 減少値 2

KP「動揺してしまう佐々木さんが東さんの方を見ると、東さんとピタリと目が合います。東さんは小さく頷いて、あなた方に手を伸ばし、後ろの二人を振り返ります。」

東「こちらにいらっしゃいます。ここに向けて、先ほどの詞(ことば)をお念じください。」

KP「そう言うと、再び幣を振るって、呪文の詠唱を開始します。」

伏原「一緒に詠唱します。」

KP「では、ここで、投入するPOWの値を決めてください。伏原さんは6まで投入可能ですね。望美ちゃんも6投入が可能ですが、次も考えて4だけ投入します。」

伏原「私は1しか投入しません。」

佐々木「なんと!」

伏原「まだ体内に『夢蛭』がいるんです。気をぬくことはできませんからね。」

KP「わかりました。では、呪文の詠唱を進めましょう。佐々木さん、あなたは呪文の詠唱が進むと、体の中で何か太い蛇のようなものが蠢く(うごめく)のを感じます。さらに10分ほど経過すると、それは、あなたの背骨の辺りを中心に、もはやのたうつばかりに暴れ始めます。あなたは、今は切り離されているはずの体ですが、その全身が、背骨の中心から爆発するように、引き裂かれるような痛みに襲われ始めます。」

佐々木「これに耐えなければ!これが最後の試練だ!」

KP「あなたが歯を食いしばって、痛みに耐えていると、東さんが幣を左手に持ち、右手を引いて構えます。瞬間、袖を振るって鋭く突き出された右手が、あなたの体の中心、背骨の辺りに突き刺さります。」

佐々木「あぁぁぁぁっ!」

KP「伏原さんの目線では、中空に突き出された右手が、何かを押さえつけるように、強く握られます。その腕は、暴れる蛇に争うように、力んで痙攣しています。ここで佐々木さん、運命のPOW対抗ロールをお願いします!成功確率は、55%です。」

佐々木「低い!でも、決めてみせる!」

 

POW対抗ロール成功

 

佐々木「やったぜ!」

KP「東さんは手を伸ばしたまま、手首を90度捻ると、再び勢いよく、右腕を引き戻します。その瞬間、佐々木さんは全身に激しい痛みを覚えることでしょう。それは、まるで、あなたの背骨がすべて、丸ごと引き抜かれるような、とても人類が経験することのできない痛みです。それもそのはずです。もしもあなたに肉体があれば、その痛みは死によって遮られ、経験することなく肉体を手放すことになるのですから。しかし、今のあなたは肉体を持たないため、この痛みに耐えなければなりません。2D6を振ってください。」

POWダメージロール2D6→8点

KP「では、あなたは8点のPOWダメージを受けます。POWの半分以上を一度に失った佐々木さんは、ここで意識を失います。さらに、この、世界の理を超越した、死をも超えた痛みを経験した佐々木さん、ここでSANチェックです。」

SANチェック成功 減少値 2

KP「その手をしばらく見つめると、再び呪文を繰り返し、左手の指でピシャリと“何か”を叩き、その右手をゆっくりと開きます。」

伏原「終わった…の、か?」

東「お疲れ様でございました。これより、11時間ほど待ちますれば、佐々木様はお目覚めなさることでしょう。」

佐々木「やった!やった!生き残ったぞ!」

KP「まだ爆弾が二人いますから、また車に引きずられるかもしれませんよ?」

佐々木「まだ気が抜けないのか…。」

 

 

Part.21へつづく

trpg.hatenablog.com

 

*1:ルールブック113ページ。初期SANの減少の代わりにPOWの上昇が可能。