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【クトゥルフ神話TRPGリプレイ】肝試しのあと【part.18】

【前回のあらすじ】

ついに神主の説得に成功した伏原たち。写真を撮ってはアップロードを繰り返す、操られし斎藤くんも合流したのだが、伏原は斎藤くんを車で引っ張って神社に連れ込むと言い始める。

 

 

NPC斎藤くんの受難

KP「え?同じように車で突っ込んじゃダメなんですか?」

伏原「相手のSTR(筋力)を知りたいんです。車くらいあれば引きずり込めるかどうか。」

佐々木「それなら、我々が引っ張ってもいいんじゃないですか?」

 

伏原「逆に引っ張り返されたらどうします?鳥居の外で全員で発狂の殺戮パーティでもやりますか?」

佐々木「ああ、そうか…。」

KP(それぐらい精神汚染が進んでると思ってるなら、そういう扱いでいこっと♪)

伏原「車を引っ張り返すとなると、人間離れしたSTRになります。車よりもロープのほうが耐えられないかもしれません。そうなれば、もう斎藤くんは諦めたほうがいい。もしも車で引き込めるようなら、次の機会に3人で引き込んでみましょう。」

KP「では、やってみましょうか。」

佐々木「斎藤くん、申し訳ないけど、これは私たちに取り付いたものの性質を確かめるための実験なんだ!」

望美「じゃ、発車させてみますね。ゆっくりでいいんですよね?」

伏原「ええ、お願いします!」

KP「では、望美さんが車を発車させると、すぐにロープが引っ張られ、地面から離れます。それとほとんど同時に、斎藤くんが歩き始め、ついに神社の鳥居まであと2歩というところにたどり着きます。その瞬間、斎藤くんの体が硬直したのか、斎藤くんは足をもつれさせます。しかし、車は無情にも前進を続け、斎藤くんはその場に引き倒され、車に引きずられて鳥居をくぐります。…斎藤くんに2点のダメージが入ります。手を縛られていたので、段差で頭を打ったうえ、右半身を神社の砂利でひどく擦っています。」

伏原「今の様子…たぶん、敵は精神しか操っていませんね。物理的に私たちを抑えているわけじゃない。」

KP「あの、体を張ってくれた斎藤くんに労いの言葉はないんですかね。」

佐々木「斎藤くん、大丈夫か!よくやってくれた!」

伏原「ええ、お疲れ様です。おかげでいろいろ分かりました。」

斎藤「なんてことするんですか!動けないって言ったでしょ!あんなことされたら、倒れるに決まってるじゃないですか!」

伏原「でも、今はもう動けるだろう?」

斎藤「…たしかに。でも、それとこれは別です!とりあえず、これ、解いてくださいよ。」

佐々木「ああ、そうだね。」

伏原「いえ、待ってください。まだ危険です。彼はこのままにしときましょう。」

佐々木「ええっ!?」

伏原「たぶん、今一番精神汚染が進んでるのは斎藤くんです。斎藤くんの状況なら、この神社の中でも、いつ暴れ出してもおかしくない。」

斎藤「何言ってるんですか!こんなの我慢できるわけないでしょう!怪我だってしたんですから!」

伏原「いや、ダメですね。望美さん、手当てしてください。」

KP「〈応急手当〉は初期値ですが。」

伏原「なら手当てもしなくていいです。部屋に連れて行きましょう。これだけ文句を言えるなら、まだ元気ってことでしょうし。」

佐々木「…あれ?これ、この人が狂人なんじゃないか?」

KP「では、斎藤くんを縛ったまま眠るということでいいんですね。」

伏原「はい。」

KP「それでは、今夜分の正気度を減少させてください。1点消費です。あと、斎藤くんは縛られている手首のところが完全に気触れ(かぶれ)、出血します。耐久力を1点消費します。それから、睡眠不足で斎藤くんの技能ペナルティを10%発生させます。」

 

 

山上神社への再参拝

KP「といったところで、翌日です。今日の夕方までには、儀式の準備が整うそうですね。」

佐々木「じゃあ、日が昇っているうちに参拝しときますか。」

伏原「まず、僕らだけで行きましょう。」

佐々木「斎藤くんは?置いていくんですか?」

伏原「どう思います?」

佐々木「うーん、危険っていうのもわからなくはないんだよなぁ。望美ちゃんが来てくれたら嬉しいけど。」

望美「私は行きたくありません。私まで取り憑かれたくないので。」

伏原「私もそれがいいと思います。望美さんまで取り付かれると、信頼できる人間が一人もいなくなる。それはチーム全体を危険にさらしますよ。」

佐々木「なるほど。問題は斎藤くんってことか。」

伏原「1対1で、片方がおかしくなれば、まだ頭を捻れば対応できるんですよ。でも、2対1になって、一人で二人に対応するのは、どんな熟練者でも難しいと思うんです。ですから、まずは僕らの除霊を済ませて、それから、斎藤くんを連れて行きましょう。」

佐々木「それなら、2対1で、向こうが暴れても制圧できる、と。」

伏原「除霊後にもう一度あの山に行くのは癪ですが、それが一番安全でしょう。」

KP「では、二人で山上神社に参拝ですね。」

佐々木伏原はい。

KP「車はどちらを使います?あと、ロープはどうします?斎藤くんに縛ったまま放置ですか?」

伏原「斎藤くんから鍵を奪って、斎藤くんの車で行きます。最悪、破壊してもいいので。あと、ロープは3メートルくらいを切り取って、残り12メートルほど持っていきます。」

KP「了解です。あと、望美ちゃん、寝かせてあげていいですか?」

佐々木「はい、寝かせてあげてください。」

伏原「いえ、斎藤くんの監視があるので、僕らが帰ってくるまではダメですね。」

KP「女の子にも容赦ない…。」

伏原「彼女の身の安全のためです。」

KP「とにかく、斎藤くんの車で位牌山に向かいましょう。日が昇っている山道は、夜見たものとは全く違って、木漏れ日も美しく、非常に気持ちのよい景色ですね。」

佐々木「やっぱり昼なら何も起きなさそうですね。」

KP「では、ここで幸運ロールをお願いします。」

〈幸運〉ロール成功

〈幸運〉ロール成功

伏原「昼でも何か起こるって証拠ですね。」

佐々木「そういえば、製材所事件も、昼間に起こってませんでしたっけ?」

伏原「あ…。まあ、あとはどうとでもなれ、です。」

KP「二人は無事に山上神社まで車を走らせることができました。この時点では、何の問題もないですね。石段をわずかに上った先に、あの日見たのと同じ鳥居があります。この角度からだと、本殿があるかないか、確認できませんね。」

佐々木「登りましょう。登って確かめましょう。」

伏原「そうですね。自分の目で、確かめなければ。」

KP「二人が石段を登ると、鳥居の先には、あの日確かにあったはずの本殿がありません。文献で確かめていたとはいえ、この事実を直接目にした二人は、ここでSANチェックです。」

SANチェック成功 減少なし

SANチェック成功 減少なし

伏原「文献通り、ですね。」

佐々木「まさか、そんな…。」

KP「さて、お二人は、どうしますか?」

佐々木「手を合わせる先もないんじゃなぁ。」

伏原「これは、このまま一度帰りますか?」

佐々木「いえ、僕は、何もなくても、手を合わせようと思います。二礼二拍手一礼、ですよね。」

KP「どうぞ、やるぶんには何の問題もないでしょうね。」

伏原「なら、私もやっておきます。二礼二拍手一礼。」

KP「お二人とも、何もないところに、参拝を行います。ここで〈聞き耳〉ロールをお願いします。」

伏原「おいでなすったのかな?」

〈聞き耳〉ロール成功

〈聞き耳〉ロール失敗

KP「では、伏原さんは、ここで沼のような、腐った匂いをかすかに感じます。」

伏原「逃げましょう。三十六計逃げるに如かず、です。」

佐々木「逃げる伏原さんを見て、私も追いかけます。」

KP「では、二人とも、そそくさと神社をあとにしました、と。」

 

 

 

Part.19へつづく

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