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【うろ覚えSWノベル】山賊退治ミッション:10(作戦)

村人たちへの聞き込みを終えたあもちんぽたちが、ラビットとボブソンを迎えた。

「こっちの収穫は多いとは言えませんね。」

あもちんぽが情報を整理する。

「敵の総勢は20匹程度。コボルドとゴブリンが大半を構成していて、それを率いているのが、大斧を軽々と振り回す、赤みがかった黒い肌をした大きな蛮族である、とのことです。その巨大な蛮族が声のようなものを発するのを目撃した村人もいますから、最低限の知性は持っているとみていいんじゃないですかねぇ。山道沿いにアジトがあるみたいで、あちらの方から進めばおそらく敵の拠点を叩けるだろう、ということでした。この後にキビーの皆さんが攻撃を行っているので、敵は15匹以下にまで減っていることでしょう。」

キリトはその後ろで退屈そうに頭を抱えている。20匹だろうが、15匹だろうが、キリトには関係なかった。

「なあ、早く討伐に行こうぜ。お前らびびってんのかよぉ?」

キリトが声をかけるが、他の三人からは相手にされない。

「こっちは気になる情報を得たよ。ミーナの父親は、蛮族と通じている可能性がある。今夜もう一度帰宅するなら、そのタイミングで罠を張って、情報を聞き出したほうがいいかもしれない。」

そこに、隊商防衛で徹夜警備を担い、到着後仮眠を取っていたカイトが現れる。

「そろそろ討伐に行くんだろ?」

カイトの問いかけは、しかし、全く相手にされない。

「では、ミーナの家に罠を仕掛けるということでいいな。」

キリトとカイトを除く三人が同意した以上、キリト一人で討伐に赴くわけにもいかない。それに、このメンバーの中で、一番罠作りに通じているのは、キリトだと思われた。

「そういうことなら、俺に任せてくれ。そうだな。さっきの商人達から丈夫な縄を買ってきてくれよ。俺はあっちの林から、使えそうな木を取ってくるから。」

「それじゃあ縄は僕が買ってきます。」

「穴を掘らなきゃならないかな。」

役割が決まりつつあったところで、一人冷静なボブソンが疑問をぶつけた。

「どういう罠にするつもりなんだ?」

「釣りあげるんだよ」「穴の下に木の槍を」

キリトとラビットが同時に答える。

 

小さな沈黙の後に、まず口を開いたのは、キリトの方だった。

「おい、タビット野郎!お前、いま、絶対殺すつもりの罠考えてただろ!」

「あはは、まさかーそんなことは考えてないよー」

ラビットはおちゃらけてみせる。あもちんぽとボブソンが、キリトの考案した釣りあげる罠の方に賛同して、罠の製作が始まった。

 

その日の夕方までには、大掛かりな罠が完成した。ミーナの家の玄関前に、土で隠された網が仕掛けられ、それを屋根の上に用意した装置の助けを借りて、あもちんぽとキリトが持ち上げるように設計されていた。ミーナの保護のために、作戦中はラビットがミーナの家の中に待機することに決まった。ボブソンのぬいぐるみを借りようとしたが、ボブソンが「ぬいぐるみがないと眠れないんだよ!」と、初めて声を荒げたために、ボブソンとぬいぐるみは村長の家で休息を取っておくことに決まった。カイトに対する説明は特に行われず、翌朝の出撃に向けてよく寝ておくよう言われただけだった。

「ことが起こったら、僕の妖精が起こしに行きます。」

あもちんぽがボブソンに伝え、いよいよ全ての用意が整った。

 

再び、夜。キリトとあもちんぽはミーナの家の屋根の上で、ミーナの父親の帰宅を待っていた。

「来たみたいです。」

妖精からの報告を受け取ったあもちんぽがいう。

「ボブソンのところに妖精を向かわせました。彼らも駆けつけることでしょう。」

「罠で人を吊り上げるのは悪くないんだけどよ。」

キリトは思い出したように疑問を口にした。

「何を聞くつもりなんだ?」

あもちんぽがハッとした顔をして、キリトの方を見る。

「そういえば、何も決めていませんね。」

キリトとあもちんぽが顔を見合わせてはにかんだところで、ミーナの父親と思われる男が姿を現した。二人は緊張した表情を取り戻し、罠に手をかけ、息を飲んだ。

 

 

つづく