ゲームブック型シナリオの応用的技術【ソード・ワールド2.0】
先日、ゲームブック型シナリオの最も基本的な構造を紹介しました。
そこでは、ゲームブック型シナリオの最も基本的な構造を穴埋め式で再現する造り方を紹介しました。具体的には次のような構造を誰でも作れるようにしておきました。すなわち、一つ目の判定の成否が中間探索イベントの違いを生み出し、そのあとにボス前の行為判定を実施してボス戦に至るという単純な構造でした。
今日はこのような単純構造をより複雑なシナリオに発展させる応用的な技術を紹介します。特にゲームブック型シナリオにおける分岐のあり方を多様化させることで、よりリアリティと物語展開に富んだシナリオにすることを目標としています。
- 意思決定による判定なしの分岐
- 複数の判定結果で分岐する
- ポイント制の分岐処理
- イベント優先度処理
- 補足:リスク分担を課す
- フラグを利用した分岐
- フラグの記録
- フラグの参照
- まとめ
続きを読む
パズルをモデルにしたシナリオ構築法
パズルは目標が明確で、論理的な手順で必ず解決に至ることができるゲームの形式です。TRPGシナリオを、明確な目標のある、システムに定義された手順で必ず解決(目標達成)に至ることのできるゲーム形式と考えれば、パズルをモデルにしたシナリオ構築も可能かもしれません。
今回はシナリオ設計のモデルとして「パズル」を捉え、その構造を模してTRPGシナリオを設計する手法について整理してみます。
ところで、TRPGシナリオの中には「リドル」と呼ばれる謎解きシナリオも存在します。パズル+シナリオというキーワードだけを見れば、リドルシナリオの作り方のようにも誤解されるかもしれませんが、今回はリドルを扱うわけではありません。あらかじめご了承ください。
- パズルの基本は充足問題
- パズルのモデル化
- パズルをモデルにしたシナリオの制作手順
- シナリオの目標を設計する
- 解決命題を定義する
- 最終命題xを選択する
- 出題文を構成する
- 解決手順の設計
- まとめ
のいちゃんらじお第2回「英雄志望と二つの剣」第2シーズン終了で気になるところまとめちゃいましたスペシャル(前編)
<前回 |第1シーズン|2nd−1|カシウス過去編|2nd−2|2nd-3|2nd-4|2nd-5|
以下、GMに代わってノイちゃんが喋ってるテイでお届けします。
「英雄志望ラジオーっ! わーわー」
「どうもみなさんお久しぶり! 『英雄志望と二つの剣』パーティメンバーから離れて絶賛NPC中のノイちゃんです! 第2シーズンの連載が終わったけど、実は1年以上かかったんだって、ひゃーっ」
「今日のノイちゃんラジオでは、これまでの展開をまとめながら、第3シーズン以降の注目ポイントを整理しちゃいます」
「というわけで本日のラインナップはコチラ!」
- 第1シーズンのおさらい
- 冒険者が経験した第2シーズン
- 継続メンバー
- 離脱メンバー
- 新メンバー
- 前編終了!
《武器習熟A/スタッフ》で魔法攻撃のダメージは増えるの?【ソード・ワールド2.0】
先日コメントでこちらの記事に質問をいただきました。
質問の趣旨はタイトルの通りで、「《武器習熟A/スタッフ》で真語魔法・操霊魔法によるダメージは増えるの?」というものでした。コメントへの返信にも記載しましたが、基本的な僕の立場は「解釈による」というものです。というのも、どちらともの解釈を正当化するだけの理由があるからです。
というわけで、今日はその二つの解釈を整理しつつ、ソード・ワールド2.0ルールブック改訂版のルールブックの細かい読みを行ないます。
- 《武器習熟》で魔法攻撃のダメージは増える派
- 正当化するテキスト解釈
- 傍証1:カテゴリ〈スタッフ〉の説明
- 傍証2:魔法効果などとの表記の違い
- この解釈による波及的影響
- 補足:魔法の武器加工など
- 正当化するテキスト解釈
- 《武器習熟》で魔法攻撃のダメージは増えない派
- 正当化するテキスト解釈
- 傍証:武器攻撃の項目
- この解釈による波及的影響
- 正当化するテキスト解釈
- 要点:「武器の使用」と「武器による攻撃」
テキストセッションの時間を短くするシナリオ構造案【ソード・ワールド2.0】
このところ、ソード・ワールド2.0の長期卓で超越者を目指しています。およそ80シナリオもこなさないといけないため、1シナリオのプレイ時間を短くするのは重要な課題です。
今日はオンライン環境下でも短い時間で遊べるシナリオの形式について考察してみます。
- オンラインテキストセッションは時間がかかる
- テキセ3倍の法則の悲劇
- プレイヤー間の相談が時間を奪う
- 戦闘だけにすれば短い?
- 課題克服のための二つのアイデア
- ゲームブック型シナリオ
- ダイスゲーム型シナリオ
- 本日のまとめ
ダイスゲーム型シナリオの基本構造【ソード・ワールド2.0】
ソード・ワールド2.0のシナリオ構造として、ダイスゲーム型というものを提案します。
ダイスゲーム型シナリオは次のような悩みを解決してくれます。
- セッション時間が長くなってしまう
- プレイヤーたちの行動が自由すぎて処理しきれない
- うまく探索関係の行為判定を組み込めない
一方で、ダイスゲーム型シナリオは次のような課題を抱えています。
- 物語的な展開に欠ける
- マップや演出を省略するため没入感に欠ける
この記事では、物語的な要素を減らす代わりにスムーズな進行を実現したダイスゲーム型シナリオについて、その基本的な作り方と応用的テクニックを紹介します。
- ダイスゲーム型シナリオとは?
- ダイスゲーム型シナリオの例
- ダイスゲーム型シナリオの作り方
- 舞台と主要な判定の設定
- 行為判定リストの作成
- 状況と挑戦可能人数の書き込み
- 成功報酬と失敗ペナルティの書き込み
- ダイスゲーム型シナリオのまとめ
続きを読む
ゲームブック型シナリオの基本構造【ソード・ワールド2.0】
ソード・ワールド2.0のシナリオ構造として、ゲームブック型というものを提案します。
ゲームブック型シナリオは次のような悩みを解決してくれます。
- セッション時間が長くなってしまう
- プレイヤーたちの行動が自由すぎて処理しきれない
- うまく探索関係の行為判定を組み込めない
一方で、ゲームブック型シナリオは次のような課題を抱えています。
- プレイヤーの自由な発想の余地が少ない
- 高度化すれば、複雑な条件分岐を用意する必要がある
この記事では、有用な代わりに少しだけ丁寧な用意を必要とするゲームブック型シナリオについて、その基本的な作り方と応用的テクニックを紹介します。
- ゲームブック型シナリオとは?
- ゲームブック型シナリオの例
- ゲームブック型シナリオの作り方
- 舞台と主要な判定の設定
- 開始直後の判定を選択する
- 中間探索イベントとペナルティの設計
- シナリオメモにしながらルートを整理する
- ゲームブック型シナリオのまとめ
続きを読む